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笹幸恵
2013.3.11 07:46

3.11

東日本大震災から2年。
追悼式に合わせて黙祷しようと
テレビをつけて座った。
我が家には時間がぴったり合っている
時計がないのだ(だいたい5分前)。

安普請のマンションでは、
上階の掃除機をかける音が
聞こえている。
黙祷のときにも掃除機かけてたら
クレーム入れようかと
どうでもいいことを考えながら
追悼式が始まる画面を眺めた。

数日前から震災関連のテレビをやっている。
くまなく見たとは言わないが、
できるだけ見るようにしている。
とくに津波と、原発事故。
思い出したくないという人もいるかもしれない。
けれど私は、何度でも目に焼き付けておきたい。
そして何度でも涙を流していたい。
「忘れない」ための努力のつもり。

あの戦争のときのように、
半世紀も過ぎたら誰も振り返らなくなった、
なんてことのないように。

14時46分。
黙祷。
掃除機の音は消えていた。

あらためて、犠牲となった皆様の
ご冥福をお祈りします。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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